今さら聞けない！キシリトールって一体何？

こんにちは！
歯科衛生士の梶下です。

ガムなどでよく聞くキシリトールが歯にいいのはなんとなくわかるけど
実際一体なになのかご存知ですか？

キシリトールという言葉を最近よく聞くことが多くなってきましたが、詳しく知らない方が多いかと思います。
歯とキシリトールの関係があることを知らない方も多いと思います。
今回はキシリトールについてご説明します。

キシリトールとは、ソルビトールやマルチトールと同じ糖アルコールという甘味炭水化物の一つです。
自然界では多くの果物や野菜の含まれていて、お砂糖と同程度の甘さを感じます。

・虫歯予防になる

キシリトールには口腔内の虫歯の発生や進行を防ぐ特異的な効果があります。
お砂糖は摂取するとお口の中の細菌が酸を発生させます。しかし、キシリトールは摂取しても細菌の餌にはならず、細菌が酸を発生させることはありません。
キシリトールをガムやタブレットで一定時間以上お口の中に入れていると、虫歯の原因となる歯垢が付きにくくなります。噛むことで唾液の分泌も促進されるので細菌の繁殖を抑え、歯の再石灰化を促進させます。

さらに、キシリトールには虫歯の大きな原因となるミュータンス菌の活動を弱める働きもします。
ミュータンス菌は糖をエネルギーにしますが、キシリトールはミュータンス菌の活動エネルギーには関係しません。これはキシリトールがミュータンス菌に取り込まれも代謝経路に入れず、エネルギーを消費させるからです。

またキシリトールはミュータンス菌のエネルギーを消費させるだけではなく、糖代謝を阻害する効果も証明されています。

キシリトールは血糖値には影響を与えません。
インシュリンに関係なく代謝されるので糖尿病の患者様にも安心して摂取できます。

キシリトールは腸内で水分を吸収する働きがある為、一度に多くを摂取すると下痢や腹部の不快感が起こる可能性があります。体調によっては少量でも便が緩くなることがあります。
また妊娠中の方や授乳中の方が大量に摂取することでの十分な安全性は確認されていませんので、摂取時には医師などにご相談ください。

キシリトールはガムなどで少量ずつ摂取することで効果が得られますが、あくまでキシリトールには虫歯予防に一定の効果はありますが補助的なものです。
キシリトールを併用しながら歯ブラシの状態の改善をしたり、歯石を除去することで虫歯に対して相乗効果を得られます。

それでは市販でキシリトール商品を購入する際に注意して頂きたいことです。

キシリトール１００％を選びましょう！！

キシリトールは天然素材の為高価です。キシリトール配合と書かれていても５０％以下だと全く意味がありません。スーパーやコンビニにおいてあるものは３０～７０％が多いです。歯科専売で販売しているものは１００％がほとんどです。

キシリトール以外の甘味料が含まれていないか。

キシリトールが配合されていてもキシリトール以外の糖類が含まれていると意味がありません。
虫歯効果の予防効果を発揮させるにはシュガーレスや糖類０ｇの商品を選びましょう！！

最近ではキシリトール１００％のガムはもちろんチョコレートやグミなども発売されていますので探してみてください！！！

最後にキシリトールは虫歯の原因となる酸を発生させないのでミュータンス菌の活動を弱める効果がありますが、５０％以下では効果が期待できません。
またキシリトール以外の甘味料が入っていても意味がありませんのご注意下さい。
そしてキシリトールを摂取するだけで虫歯を防げるわけではございません。虫歯を防ぐには正しいブラッシングと定期的なメンテナンスが必ず必要です。
キシリトールはフッ素などと同じように補助的なものと考えてください

キシリトールで健康な歯を維持しましょう！