口だけじゃない!歯周病で体も病気に!?
歯周病は思っていたより恐い!
こんにちは。
歯科医師の渡邉です。
クリーニングのメリットについては今までのブログでお分かりいただけたかと思います。
汚れを落とすことによって見た目も美しく、そして歯周病や口臭の予防にも効果があります。
歯周病は歯や歯茎だけに影響を与えるだけではないことをご存知でしょうか。
歯周病を防ぐと他になにかいいことあるの?と思う方もいらっしゃるかと思います。
歯周病というものは、お口の中だけにとどまらず全身にも悪影響を与えてくる病気なのです。
さて、どんな病気と関係してくるでしょうか?
肥満、糖尿病、認知症、がん、誤嚥性肺炎、早期低体重出産、心筋梗塞、心内膜炎、骨粗鬆症、関節リウマチ、インフルエンザ、動脈硬化症 など…
そして、今流行している新型コロナウイルスの感染症を重症化させるとも言われています。
ひとつひとつ挙げるときりがありません。
上記に挙げたものだけではなく、なんと100以上の全身疾患と関係しています。
どうして全身に関係してくるのでしょうか?
歯周病菌は、歯と歯茎の隙間(歯周ポケット)や細胞の中に入り込みます。
そこから細い毛細血管をすり抜け、血管を通り、全身に菌がめぐってしまいます。
他にも、歯周病によって引き起こされている歯茎の炎症から、炎症を増大させるタンパク質が分泌されます。
その炎症を増大させるタンパク質が血流にのって全身をめぐり、他の臓器にまで炎症を引き起こすと言われています。
これはお口の中だけではなく、別の臓器の炎症でも同じようなことが起こります。
お口の中だけと思いきや、全身の病気に関係するなんて怖いですよね。
事前に予防することが大切になってきます。
歯周病予防の基本は毎日行う歯磨きです。
他の病気と比べると、お口の中は自分自身で守ることができる唯一の部位です。
歯を磨くことは歯周病だけではなく、もちろん虫歯の予防にもなります。
さらに全身の健康を守ることができると考えると、一石二鳥以上ですね。
歯を磨く際大切なことは、ただただ時間をかけることではありません。
汚れをきちんと取り除くことができているかですね。
しかし、どこが上手く磨けていないかは自分では分からないものです。
すでに汚れが固まってしまい歯石になっている場合は、専用の機械が必要となり、歯磨きのみで取り除くのは困難となります。
歯石は気づかない間に溜まっていることが多いので、痛みがなくても定期的な歯科医院の受診が大切になります。
当院でもクリーニングの際に、ご自宅でのケアについてご相談もさせていただきます。お気軽にお声がけください。